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LINH HÀ
と話す

天使の歌声を持つベトナム・ハノイ育ちのアーティスト。音楽イベント「Xóm Nhạc」主催者。

写真:Ed Weinberg

Mainland SEA Talk

2019年8月18日

 

インタビュー&テキスト:Thanart Rasanon

和訳:Miho Oashi

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エフェクトループしながら歌うLinh Hàの天使のような歌声は、聴く人の心を落ち着かせ、温かい気持ちにさせてくれる。

 

 

この曲「Nhac Trut」とは「音楽を注ぎ込む」という意味で、タイ・チェンマイで行われた「ジャイテープ・フェスティバル」でのパフォーマンス中に自然や木々からインスピレーションを受けてできた曲だ。この9月に彼女の生まれ故郷であるベルリンに帰り、「Blind Signal GRMN VTNM」で初めてパフォーマンスを行う。


LinhHafornow」は、ベルリン生まれハノイ育ちのLinh Hàによるソロ・プロジェクトだ。1年半前に即興アーティストとしての活動を始めたばかり。彼女はまた、好奇心の強いオーディエンスに対し、インディペンデントなローカルや外国人、インターナショナル・アーティストを紹介することを目的とした、音楽イベント「Xóm Nhạc」の主催者でもある。そのほか、ハノイを拠点とするオーストラリア人のエレクトロニック・プロデューサーでミュージシャンのTomasとともに「Tiny Giant」というバンドプロジェクトも行っている。

写真:Lucas Koenig

-最近いくつかのFAMLABや文化交流、アーティスト・レジデンシーに参加されましたが、その経験はいかがでしたか?

 

友人やインターネットを通してこのプロジェクトを知り、プロジェクトの使命とビジョンにすぐに感銘を受けました。私はとてもラッキーで、ありがたいことに3つすべてのFAMLABレジデンシーに参加することがき(公募に応募しました)、それぞれ異なるインプレッションと学びがありました。

 

一番最近の FAMLABは、イギリスとベトナム全土から集まった43の偉大なミュージシャンとアーティストによる20日間の集中的な実務経験でした。毎日きっちり8時間、ともに仕事をするということは全員にとって間違いなくチャレンジでしたが、最終的にはオーディエンスからの数えきれない賞賛とともにコンサートを“作り上げる”ことができました。言語、文化、音楽の背景がそれぞれ異なるにもかかわらず、友情と繋がりをシェアすることで、素晴らしいことを成し遂げました。このことを振り返ったときに誇りに思うと思います。

 

音楽は本当に普遍的です。https://www.britishcouncil.vn/en/programmes/arts/opportunities/call-for-participants-FAMLAB-residency

https://www.britishcouncil.vn/en/about/press/famlab-residency-and-outdoor-concert

 

ドキュメンタリー映画:

https://www.facebook.com/BritishCouncilVietnam/videos/2377712378964549

 

-LinhHafornowプロジェクトを始める前に影響を受けたアンビエント・ミュージックやアーティストは誰ですか?

 

私がこのプロジェクトを始めたのは、ライブパフォーマンスをする時のいつもの感情とは純粋に違うものでした。まずはライブパフォーマンスと即興演奏を行うことから始めました。自分の音を理解するために、パフォーマンスと即興演奏を1年半くらいコンスタントに続けることが必要だったんです。メロディとヴォーカルは、このプロセスの中で自然と生まれました。もちろん、ここまでくるのに何かしらの影響は受けていると思いますが、「LinhHafornow」に対して影響を与えたものとして名前を挙げるのはとても難しいですね。長い間本当に多くのアンビエントやテクノ、伝統音楽を聴いていたので。もし名前を挙げるとするなら、「Boards of Canada」「Múm」「Sea Oleena」「Sigur Rós」かな。

-なぜ「LinhHafornow」という名前を選んだのですか?

 

パフォーマンス会場に行く途中の友人との会話の中で決まったんです。彼が私のステージ名について聞いてきて、「LinhHafornow」って面白いかなって思ったの。それって永遠に真実であり続けるから(笑)。

 

そして深いメッセージでもあるの、「今ここ」っていう。

 

-今回、どの楽器と機材をパフォーマンスに使用しましたか?

 

最初はJam Man pedalsを使っていました。1年前にBossのRC-505 Loop Stationを購入しました。

写真:Dhyan Ho

-もうすぐ、バンド・プロジェクト「Tiny Giant」のアルバムをリリースされるそうですね。おめでとうございます! 「LinhHafornow」でのアルバムリリース予定はありますか? あなたの曲は、SoundCloudで1曲だけ聴いたことがあり、パフォーマンス映像も拝見しましたが、とても面白かったです!

 

ありがとう!:)

 

昨年、ほとんどのエネルギーを「Tiny Giant」に費やしましたが、それでもミュージック・レジデンシーに参加するための時間はときどきありました。でも、今から「Tiny Giant」のEPをローンチするまで、ヨーロッパ(ドイツとベルギー)へ旅し、それから多分ほかのレジデンシーかフェスに参加すると思います。私のソロ・プロジェクトは常にライブとして行われてきましたが、来年は新しいアプローチと音に取り組んでいけたらいいなと思っています。もしかしたらアンビエント・テクノを作るかも;)

写真:Ryan Mccabe 「Tiny Giant」

-どのようにTomasと知り合い、「Tiny Giant」を始めることになったのですか?

 

私たちはお互い、ハノイの音楽シーンで知っていました。コラボレーションのアイディアは2年くらい前から。私たちは音楽制作などにおいて、とても深い繋がりがあることがわかったんです。「Tiny Giant」は2018年の4月にDeN(rip)でデビューしました。

 

-ハノイの音楽イベント「Xóm Nhạc」はいつ始めたのですか? 最初のイベントと最近のイベントはいかがでしたか?

 

Xóm Nhạc」を主宰し始めて1年以上が経ちました。「Filastine & Nova」や「Joee & I」「Teenage Granny」など、海外のアーティストも時折出演する、ローカルシーンのミュージシャンを紹介するイベントで、週2回行っています。

 

Xómの最初のイベントの時、とても緊張していたのを今でも覚えています。最初のゲストはThang(Ngot)で、彼は実は最初主催者でもありました。私の初期のライブ・パフォーマンスでは、普段はお客さんと言葉でのコミュニケーションをしていなかったのですが、主催者としてみんなにとって居心地のいい雰囲気を作りたいと思い、音楽だけでなく言葉でのコミュニケーションにも自信を持てるようになりました。前回のXómでもまだ緊張していましたが、間違いなく居心地がよくなりました。ショーの後、何人かの人が私のところに来て、本当にリラックスしていたので、私も笑顔になりましたね。

 

最近では、ベトナムのさまざまな地域の偉大なミュージシャンと仕事をする機会がありました。「ハノイ・ソーシャル・クラブ」のジョンの助けを得て、2人の素晴らしい伝統音楽家をXóm Nhacに招待することができました。Anh Tihは、コントゥム省出身のミュージシャンで、楽器職人です。Anh Thachは、トゥエンクアン省出身のミュージシャンです。それは私個人においても、お客さんが彼らの音楽性や人間性を知るという意味でも本当に素晴らしい機会でした。パフォーマンスの最後で、彼ら2人と私、ときどきほかのアーティストともコラボレーションしたのですが、それは本当に旅のようなものでした。最初私たちはお互いを知るようになり、それからお互いをゆっくりと理解していく。最後には親しみを持ってセッションしました。

 

 

-ハノイのインディペンデント・ミュージックシーンで初期に関わりのあった、または知っていた人は誰ですか?

 

Brett Zweiman(Numbfoot/audiOhm)です。まだ自分の音を定義する途中だった初期の頃、何度もコラボレーションしました。音楽を聴くのはもちろん、瞑想したり絵を描いたり、寝たり、夢を見たり、ただ何かに夢中になることができるスペース「audiOhm」で、私たちは何度もライブ・ジャム・セッションを行いました。

 

John Sylvan(The Hanoi Social Club)は、私が彼のカフェでライブを行うためにスペースを作ってくれました。本当に協力的で、ここで「Xóm Nhac」は開催しています。

 

それからたくさんのミュージシャンと出会い、コラボレーションもたくさんしました。例えば、LAKES(イギリスのライブ・エレクトロニック・デュオ)、 MNED(チリの作詞家)、David Payne(オーストラリアのギタリスト)、Dustin Ngo(ベトナム・アンナンのプロデューサー)、Trang Chuoi(ベトナムの「Limebocx」のベーシスト兼ギタリスト)、そしてTomes(オーストラリアのエレクトロニック・ミュージシャンでプロデューサー)などです。

映像:John Sylvan See less

-あなたはまた、ほかのインタビューで、友人でアーティストのLy Trangを紹介していますが、彼女の音楽もまたとても興味深いです。どうやって知り合ったのですか?

 

共通の友人を介して知り合いました。私たちはセントラル・ハイランドとチャム・ヴィレッジのレジデンシーに一緒に行きました。彼女の音楽をぜひ聴いてみて! まるでおとぎ話のミュージカルのようだから。

-昨年、大学のドイツ語教師を辞めましたか? 大学で教師をやっていた頃とフルタイムで音楽に向き合っている現在を比べていかがですか?

 

Blind Signalの募集を見て応募し、そこに受かりました。

 

今回ベルリンに戻ることは、私にとって本当に特別なんです。これまでも数回戻っていましたが、ベルリンでパフォーマンスするという意味では初めて。きっととても感情的になると思う。久しぶりに家に帰って、家族に「ねぇ、戻ってきたよ。これが私!」と言うような感じだから。

 

-今後の予定はありますか?

 

「Tiny Giant」のEPをローンチすること、ヨーロッパにひと月、もっとレジデンシーとフェスで活動すること。短期的な予定です。

 

また、自分のための新しい音や音楽制作への新しいアプローチ方法についても探している最中。

 

(2019年7月18日インタビュー)


 

Tiny GiantによるEP『Flying Mouse』がリリースされました!

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https://www.facebook.com/linhhafornow

https://linhhafornow.tumblr.com

参照:

WALL OF SOUND (CUONG PHAMART & CULTURE, NOV 15, 2018)

How Linh Ha's Ethereal Vocal Harmonies Push the Boundaries of Hanoi's Electronic Music Scene (Published on Thursday, 26 July 2018)

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ウェス・アンダーソン。『犬ヶ島』(2018)、『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)、『ムーンライズ・キングダム』(2012)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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好きな本

最近読んでいるのは『ホモ・デウス』ノア・ハラリ

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